AIを活用し医療データを標準化:FHIR-Starterプロジェクトの進捗
FHIR-Starter: KI-basierte Software soll medizinische Daten strukturieren - Healthcare Digital
サマリー
フラウンホーファー研究所(Fraunhofer IESE)は、AIと自然言語処理(NLP)を用いて、PDF形式などの非構造化な医療文書を標準的なデータ形式に自動で変換する「FHIR-Starter」という研究開発を進めている。これにより、電子カルテや診療記録の効率的な利用・活用を目指す。
詳細
フラウンホーファー研究所のISEEが主導する「FHIR-Starter」プロジェクトは、医療データの構造化と標準化を目的としている。現在、医師の診断書や診療録といったPDF形式の非構造化なテキストデータが主流であり、これらは手作業での読み取りや電子カルテ・病院情報システムへの入力に多大な時間と労力を要しているという課題がある。 このプロジェクトでは、大規模言語モデル(LLMs)と自然言語処理(NLP)を活用し、これらの非構造化な医療文書を自動で分析し、標準的なデータ形式へ変換するソフトウェアを開発している。特に、国際的に利用される医療データ標準であるFHIRに加え、コード体系としてLOINCやSNOMED-CTを利用することで、システム間の円滑なデータ交換を目指す。 研究チームは、AIの「ハルシネーション(幻覚)」という問題点と、機密性の高い医療データの取り扱いにおけるGDPR(DSGVO)準拠の確保という二つの大きな課題に取り組んでいる。安全性を高めるため、LLMsには独自のサーバー上で動作するオープンソースモデルを採用し、不確実性を定量化・管理するための「Uncertainty Wrapper」といった独自ツールも開発している。 このソフトウェアは、研究用途での匿名化されたデータ提供や、将来的な電子患者記録(ePA)における経過観察の自動表示、投薬リストの自動作成など、多様な分野での応用が期待されている。本プロジェクトは2025年2月より3年間実施され、医療情報システムのデジタル化推進に貢献することが期待される。
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